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vol.24

TOMOMI NISHIKUBO
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KENTA ISHIKAWA
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ATSUSHI NAKAGAWA

特別編:テイラーズ・ミート開催!

テイラー スティッチのスピリットは、どこまでも“本物”を追求すること。そのために“こだわり”と“情熱”はいとわない。
さまざまなフィールドには、同じ志を持って活躍する男達がいる。彼らを突き動かす原動力は? そして、何を求めているのか?
今回はこれまでTAYLOR'S CONNECTに登場していただいた3人に集まっていただき思いを語ってもらった。
メンバーはトライアルバイクの元日本チャンピオン西窪友海さん、企業アスリート・サーファーの石川拳大さん、サーフライダーファウンデーション・ジャパン代表の中川淳さん。
さあ、テイラーズ・ミートの後編だ。

視野が狭いと発展しない。確実に時代は新しく変わっている

——前編に引き続き、テイラー スティッチに馴染みのある三人に、いろいろとお話をしていただければと思います。後編は西窪さんの専門分野である自転車、そして、テイラー スティッチの取り組みについてもご意見をいただければ。

中川:自転車業界は環境保護などの活動に積極的ではないと言っていましたが、自転車が普及していくこと自体が、あまりクルマに乗らなくていい社会ということなので、すごく温暖化問題に貢献できていると思いますよ。自転車の存在自体が、ものすごくエコでヘルシーだし。

西窪:ここのところ、自転車人口はとても増えていますね。

石川:僕も都内ではシェアバイクを利用します。地下鉄に乗らないで、「このぐらいだったら自転車で行こう」と。

 

トライアルバイクをマイナーなスポーツで終わらせたくない。その思いにかられ、西窪友海さんは自身のショーやムービーを通して、自転車のファンを増やしたいと考えている

西窪:ヘルメットの着用率も高くなりましたね。昔は「競技する人だけが被るもの」みたいな位置付けだったのが、今、いろんなヘルメットメーカーの活動のお陰で安全への意識が高まって、子供の世代から、お母さんの自転車の後ろに乗ってヘルメット被るっていうのが定着しました。その延長で「自転車に乗る=ヘルメット被る」みたいなのが、定着してきました。ヘルメットの販売数は圧倒的に子供用が増えています。「ストライダー」って知っていますか?

石川:いや、知らないです。

西窪:子供用のキックバイクです。ペダルが付いていなくて足でこぐ。2、3才児でも乗れるんですけど、それこそ僕が競技を始めた16年前はまだなかったですね。それがここ10年ぐらいで人気が出たお陰で、子供の時から一人で自転車に乗るというのが染み付いています。今、そのストライダーのイベントが多いんですよ。地方でもレースがあって、それこそ世界大会もあるんですけど、そういう所で僕はショーをさせてもらうんですよ。「自転車って、ストライダーだけじゃなくて、こういうトライアルもあるよ」と。その時に、BMXも一緒にショーをやって、いろんな競技を見せてあげることで、その子供達が、ストライダーを卒業した後に、サッカーとか野球とかではなく、その延長でBMXやトライアルをやってもらえたら、というきっかけ作りを、この5年ぐらいやっています。

石川:すごい。僕の子供も2才なので、やらせてみたいですね。それにしても自転車の世界は可能性がありますね。年齢も関係なく、誰もが乗っている。街から山、川、海と、どこでも乗っているじゃないですか。可能性しかない。サーフィンは、誰もがやっているわけじゃないじゃないですから。

西窪:もっと頑張らんとあかんな、と思いますよね。僕はYouTubeとかで、できるだけその間口を広くして、あまりニッチな世界に見えないようにしているんですけど、実際はまだ閉鎖的な世界でもあるんですよ。僕と同じマインドを持った仲間をもっと増やさんと、競技人口も増えへん。競技だけでなく、自転車を楽しむ人を増やすためにも。僕のような考えを持って行動している人間って、この業界ではめちゃくちゃ少ないんですよね。サーフィンと一緒かもしれないですけど、「自分らが楽しけりゃいい」という人も多い。それはもちろんそれで素晴らしいですけど、トップライダーになって、影響力を持てば、それなりに役割というか責任も伴う。YouTubeの映像も結局、撮った後に編集したりと手間もかかる。「その時間があったら、もっと練習できるやん」みたいな話なんですけど、やっぱりそういう人をもっと増やしていかんと、マイナースポーツで終わってしまう、というのをすごく感じていて。

アスリート、企業人、二児の父として日々活動を続ける石川拳大さん。サーファーのこれからの新しい生き方を次の世代に示そうとしている

石川:僕もサーフィンをもっと子供達に向けて夢のあるスポーツにしていきたいんですよね。今、企業アスリートとして、一般企業に勤めながら世界大会を回っているのは、僕しかいないんですよ。雇用してもらい働きながらサーフィンをする方が、確実に練習も多くできるし、大会にもいっぱい出られる。そういう姿をどんどん見せた方が、「夢のあるスポーツだな」という風に思ってもらえる。やっぱり、もう少し実のあるスポーツにしていきたいですね。そのためには、僕達のフィールドである海という環境を整えていかなきゃいけないですし、全部つながってくるんですよ。

中川:もちろん、一攫千金で億万長者になるプロがいてもいいと思う。でもそれは、どんなスポーツでも本当にほんのひと握りで。じゃあ、それ以外の人は、落ちこぼれていいのか。そうじゃなくて、やっぱり大半はそこまでいけないのであれば、(石川)拳大みたいに「大学を出ました。就職しました。結婚して家庭を守っています。アスリートとして上を目指しています」というのも、一つの成功パターンだと思う。そのためにもサーファーにもしっかりした社会性があることが大事。

石川:本当にそうですね。東京オリンピックにサーフィンが加わったこと自体がすごく大きい。やはり社会に認められたっていうことなので。

サーフライダーファウンデーション・ジャパンを次世代に引き継ぎたいと後世の育成にも力を入れている中川淳さん

西窪:BMXも、フリースタイルがようやくオリンピックの正式種目になりました。僕の競技のトライアルは、まだその2歩ぐらい手前ですが、目指したいですよね。僕は競技から一線は退いていますけど、トライアルを盛り上げたいという気持ちは誰よりも持っていると思うし、オリンピックという社会的に認められた舞台にも押し上げたいな、と皆も思っていますよ。だから、スケボーとBMXがオリンピックに選ばれたというのは、結構ビックリですよね。その反面、オリンピック候補になったから、ストリートでやりづらくなった選手もいますけどね(笑)。

中川:でも、そうやって変わっていくものだから…。

西窪:そうなんですよ、カルチャーってそういうものじゃないですか。不良もいれば、賢い奴もいて、いろんな奴がいて、大きくなっていく。

中川:それはバランスが取れていればいいだけなのであって、「俺達はアウトローで悪っぽくなきゃいけない」みたいなのは、ちょっと考え方がおろかだよね。

西窪:そうですよね。視野が狭いと発展していかない。確実に時代は新しく変わっていっています。

3人ともに賛同をしてくれたテイラー スティッチの新プロジェクト「RE STITCH(リ・スティッチ )」

——皆さんには日ごろからテイラー スティッチを愛用していただき、ありがとうございます。今回、着ていただいているのは、新しくスタートした「RE STITCH(リ・スティッチ )」というラインなんです。

石川:「R」の逆のロゴが付いていますね。

——もともと、リ・スティッチは本国アメリカのプロジェクトなんです。お客様がもう着なくなったり、ダメージができた服を有償で回収して、それにワッペンを貼ったり刺繍をしてリメイクして再販しています。要は「捨てない」、「再び着る機会を作る」というプロジェクトなんです。日本でも同じことをやりたかったんですけど、まだ上陸して3年なので、そもそもダメージがある服がない。で、私達が考えたのは、販売基準に満たないいわゆる「B品」をどうにかしようということでした。「B品」といってもアメリカでは普通に販売しているのですが、基準が厳しい日本にきた瞬間に、販売できなくなってしまうんです。

石川:今まで、その「B品」の洋服はどうされていたんですか?

——一般的にはアパレル業界では完全破棄するか、アウトレットで販売してきました。もともと生産を含めて環境負荷が大きい業界なんです。私達はそうはしたくはなかったので、価格を見直して、新しくロゴを付けて「捨ててしまうのはもったいないので、ぜひ好きな方は着て下さい」と理解のあるお客様に届けたい、というプロジェクトが日本のリ・スティッチです。

西窪:すばらしいですね。

——ここ数年で、アパレル業界もサステナブルな取り組みを、積極的に行なうようになってきています。テイラー スティッチは、13年前に創業して以来、長く丈夫で着られる服を作ること自体がエコだ、という姿勢で服作りをしてきました。素材に関しても、今では使用するコットンの98%はオーガニックかリサイクルです。

中川:サーフライダーファウンデーションでは活動を支える寄付金にする目的で、志があるブランドとコラボして商品を販売しています。テイラー スティッチのTシャツも好評です。一般的なTシャツより倍以上の値段はしますが、倍着たらいい。例えば親、子とシェアできたら、そこはバリューになると思う。デザインもよくて作りもしっかりしているし、クタクタしてきても、また味が出てくる。リ・スティッチみたいな取り組みも循環型だし、意識が高いサーファーの共感を呼んでいると思います。

石川:僕も、服ってずっと着られるものが好きで、祖父母の服とかもまだ着ていたりするんですよ。だから古着とかも好きなんですけど、そういうところにすごい魅力があったりして…。何かこうコロコロ変えるんじゃなくて、自分の子供、またその子供に、着させられるようなものって本当にすごくいい。それがまさにサステナブルなんだな、と思っていて。テイラー スティッチはそれが根本としてありますよね。

西窪:皆さん仰っていますけど、ファッションって、流行とかによって元々消費されていくものじゃないですか。でも、テイラー スティッチはどちらかというと時計やクルマとかと一緒で「ずっと持っておきたい」と思う。まあ長く着られるからこそなんですけど、何か普通の服とは立ち位置が違うな、とはすごく感じますよね。「消費する」のではなくて、「所有する」。

テイラー スティッチを愛用してくれる方は、皆、情熱と熱意を持っている。服を作る側として、これ以上、うれしいことはない

中川:ちょっと話はずれるけど、僕は拳大のお父さんより年上なんですよ。で、テイラー スティッチのウェブサイトを一緒に見ていて、「こっちがいいね」とか親子ほどの世代差があっても話ができるって、プロダクト自体に魅力があるんだろうね。

石川:僕も自分の子供と20年後くらいに、今着ている服をシェアして一緒に着たいという希望はあります。

西窪:それ、いい。ヤバいですね(笑)。

——皆さん、本日はありがとうございました。

PROFILE

TOMOMI NISHIKUBO

西窪友海
トライアルライダー

1992年生まれ。2013年、バイクトライアル日本代表として世界大会に参戦。2016年、国内最高峰であるエリート26クラスにおいて優勝を果たす。2017年も連続でチャンピオンに。日本人離れの長身を生かしたトップクラスのジャンプ力が武器。現在はレースだけではなく、ショーやYouTubeで活動の幅を広げている。

PROFILE

KENTA ISHIKAWA

石川拳大
サーファー(企業アスリート)

1994年生まれ、茅ヶ崎市在住。4歳からサーフィンを始める。中学生で世界大会に参戦。高校時代はオーストラリア、ゴールドコーストに留学。帰国後は神奈川大学に進学。サーフィンサークルを立ち上げ、全日本大会で2年連続優勝を飾る。2017年、東京五輪の日本代表強化指定選手に選出。現在は日本情報通信の企業アスリートとして、会社勤めをしながら海外を転戦している。

PROFILE

ATSUSHI NAKAGAWA

中川淳
SURFRIDER FOUNDATION JAPAN(サーフライダーファウンデーション・ジャパン)代表理事

1965年横浜生まれ。2015年、国際環境NGO 「SURFRIDER FOUNDATION JAPAN(サーフライダーファウンデーション・ジャパン)」の代表理事に就任。以後、湘南・藤沢市をベースに海の環境保護活動を推進する。

【取材協力】
surfers (逗子)
surfers.jp/

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