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vol.22

ATSUSHI NAKAGAWA

サーファーの手で、海の環境を変えたい

テイラー スティッチのスピリットは、どこまでも“本物”を追求すること。そのために“こだわり”と“情熱”はいとわない。
さまざまなフィールドには、同じ志を持って活躍する男達がいる。彼らを突き動かす原動力は? そして、何を求めているのか?
ここでは気になる一人をピックアップして、その思いを2回に分けて語ってもらう。
きっと、そこにはテイラー スティッチとつながる何かがあるはず。
今回登場するのは、 「SURFRIDER FOUNDATION JAPAN(サーフライダーファウンデーション・ジャパン)」の代表理事として、海の環境問題に取り組む中川淳さんだ。

海を純粋に見ているサーファーだからこそ、真の環境活動ができる

湘南・藤沢市辻堂のサーフライダーファウンデーション・ジャパンのオフィスにてミーティング。多忙な日々だが、サーフィンは欠かせない

——中川さんがサーフィンを始めたきっかけは何だったんですか

子供のころから海が好きでサーフィンに憧れて、中学2年の夏から本格的に始めました。横浜の山側に住んでいたので、小田急線にサーフボードを持ち込んで、湘南の鵠沼海岸駅でおりて、海まで歩いて通っていました。いわゆる「電車サーファー」ですね(笑)。80年代の始め、40年前のことです。懐かしいですね。

 

波を求めて、定期的に海外へもサーフトリップへ出かける

——当時のビーチの環境はいかがでしたか。

ゴミだらけでひどかったですね。ファストフードのハンバーガーのプラスチック容器が散乱していたり、まるで灰皿のようにタバコの吸殻も落ちていました。サーファーもそうですが、当時の社会のモラルがよくなかったです。時代とともに、だんだんと「俺達の海だから、俺達がゴミぐらい拾おうぜ」というサーファーの意識が高まっていきました。各地のサーファーが立ち上がって、一つのローカリズムのステイタスみたいな形でビーチクリーンが、ものすごく広がっていきました。それはとてもいいことなんですが、逆にちょっと縄張り意識が高まってしまったネガティブな側面もありました。でも「ゴミをなくそう」というサーファーの意識は、間違いなくそこから広がってきました。今ではビーチは本当にきれいになりました。

環境意識が高い多くの企業とコラボ商品を開発して販売する。売上金はすべて活動資金へ。ウェブサイトで購入が可能

——中川さん然り、そこまで突き詰められるサーフィンの魅力とは。

あっという間に時間が過ぎてしまって、あまり考えたことがないですね(笑)。僕の場合は海の側に移り住んだので、生活の一部になっています。やはり、最高のライフスタイルの一つだと思いますよ。サーフィンをしている人としていない人では、人生の質が違う。海が身近にあり、朝や夕方とか時間がある時に海に入ったり、夏になれば子供と海に行ってサーフィンを教えたり…、というのは、究極の「クオリティ・オブ・ライフ」じゃないですかね。

 

——なるほど。ちなみにサーファーしかサーフライダーファウンデーション・ジャパンには、参加できないのですか

そんなことはありません。どなたでもメンバーに無料でなることができます。一人でも多くの方がメンバーになること、それが「海を守る」ことにつながります。アンケートや意識調査に協力していただくことで、重要なデータにもなります。海が好きな方、ジョギングする人達、サイクリングする人達、釣りをする人達、ビーチバレーでも何でもいいんですけど、みんながこういう海岸環境を望んでいるんだ、ということを「声」にできます。サーファーが中心になって、社会の多くの人達の一つ一つの声をちゃんと集めて、政策提言できる組織にするが最終目標です。

中川さんお気に入りのテイラー スティッチのアイテム

——テイラー スティッチについてもお聞きしたいのですが、普段から愛着していただいていますね。

はい。ボタンダウンシャツにデニムでビーチサンダルを履いて海へ行っても、不思議としっくりくるんです。街に合うドレスアップスタイルのボタンダウンは、デニムにビーサンを履いても似合わないし、また逆も然りじゃないですか。やはり、そこにはテイラー スティッチの作り手の思いがあるんでしょうね。

——クリエイティブディレクターもサーファーですし、アクテビティストが多いですからね。朝、サーフィンをしてから、そのままオフィスに行けるようなデザインが自然と生まれるんです。どんなシーンでもフィットして、着心地がよくて動きやすい「シーンレス」がコンセプトの一つです。

確かに、作りがしっかりしているし、飽きもこないので長く着られる。結局、それが究極のエコロジーですよね。服は買わなくていいし、壊れないし、捨てなくていい。

中川さんお気に入りのシャツ。ビーチでもオフィスでも、オンでもオフでもシーンを選ばず着ることができる

——テイラー スティッチが掲げているテーマが、まさにいつまでも着ることができるという「タイムレス」です。作り手達が海や山で過ごす時間も多いので、自然環境に敏感なんです。オーガニックコットンや環境負荷が低いヘンプはもちろん、使用済みの生地をアップサイクルした生地を使用しています。さらに、何年もかけて自分達の納得がいくエコな素材を開発したり…。はた目から見ていて、「そこまでしなくても…」と思うくらい、物作りに愚直なんです(笑)。

そういうフィロソフィーがあるブランドはいいですね。日本でもエコロジーな活動はしているんですか。

——はい。本国のアメリカでは、お客様が着なくなったり破れてしまった服を回収して、リメイクして再販をする「RE STITCH(リ・スティッチ)」というプロジェクトを行っています。しかし日本ではまだ上陸して2年ほどしか経っていないので、お客様が不要になる服はまだない。そこで目をつけたのが、アウトレットで販売されるような訳あり商品です。この在庫をどうするかが、アパレル業界共通の大きな課題でした。そこで日本では、この商品を「RE STITCH」としてディスカウントして販売することを考えています。テイラー スティッチが好きで、エコにも関心が高いお客様には喜んでいただけるかと。

それはおもしろい試みですね。サーフライダーファウンデーション・ジャパンは、環境意識が高いさまざまなブランドやメーカーと協力して、エコロジーなコラボアイテムを開発・販売して、その売り上げを活動資金に充てています。テイラー スティッチとも、「RE STITCH」を始め、何か新しいプロジェクトを一緒にできたらいいですね。

——ぜひ、テイラー スティッチならではの物作りで、ご支援ができたらうれしいです。

「RE STITCH(リ・スティッチ)」のサンプルシャツ。頭文字の「R」を象ったワンポイントデザインが印象的だ

PROFILE

ATSUSHI NAKAGAWA

中川淳
SURFRIDER FOUNDATION JAPAN(サーフライダーファウンデーション・ジャパン)代表理事

1965年横浜生まれ。2015年、国際環境NGO 「SURFRIDER FOUNDATION JAPAN(サーフライダーファウンデーション・ジャパン)」の代表理事に就任。以後、湘南・藤沢市をベースに海の環境保護活動を推進する。

www.surfrider.jp
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